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サンローラン映画とヘルムート・バーガー

先日wowowで映画「サンローラン」の放映がありました。サンローランの映画はこの数年3本あるかと思いますが、今回放映されたのは2014年の作品でギャスパー・ウリエル主演のものでした。この映画は公開当時観に行こうと思っていたのに行きそびれてしまったので、録画してゆっくり観ました。ストーリーだけでなく、デザイン画、次々届けられる布、裁断シーンなどとても興味深かったので、翌日もう一度観てしまいました。子供の頃からよくテレビの番組で、ファッションショーの場面が取り上げられるとき、最後にデザイナーが登場するシーンがとても好きでした。この映画の中でも、ちょっとはにかんだようなサンローランの表情が好きです。

この映画、1989年のサンローランをヘルムート・バーガーが演じたことで話題になりました。近頃時々見かけるヘルムート・バーガーの画像はとても見たくないものばかりなので、この起用には驚きました。そして、映画の後半で、ヘルムート・バーガー演じるサンローランが自宅の暗い部屋で映画を観ているシーンがあったのですが、私はリモコンを手に取り、停止画面にして見入ってしまいました。なんと、サンローランが観ていた映画は、ヴィスコンティの「地獄に落ちた勇者ども」のシーンだったのです。若い頃の面影もないヘルムート・バーガーが、若く美しくヴィスコンティに愛された頃の自分を観ているシーン、なんて美しく残酷なシーンなのだろうと思いました。確認のため、真夜中に「地獄に落ちた勇者ども」のDVDを観てしまいました。

 

 

 


2017-02-17 | Posted in gallery, 日々のことNo Comments » 
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