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パリの夜、夜のパリ
ホテルで朝流れていた音楽は映画「死刑台のエレベーター」のテーマで、この映画はルイ・マル監督25歳の時のデビュー作で、音楽はマイルス・デイヴィス、主演はジャンヌ・モロー、モーリス・ロネ。ここであらすじを書くまでもないことだと思いますので省略しますが、夜のパリをジュリアン(モーリス・ロネ)を探してさ迷い歩くフロランス(ジャンヌ・モロー)、マイルスの音楽、モノクロ、これほど完璧に美しいシーンはないと初めて観たときに思いました。この映画をいつ観たのか、どこで観たのか、名画座で観たのか、テレビで観たのかまったく思い出せないのですが、のちに迷うことなくDVDを買いました。DVDについていた解説によると、音楽は、マイルスがジャズクラブでの演奏のない夜の11時から翌朝5時までかけて録音を行ったとのこと。すべて即興による演奏は、およそ18分だったそうです。
さて、私たちのパリの夜ですが、一日だけ、大変ゴージャスなディナーに行きました。レストランの窓から、セーヌとノートルダムが見えました。お天気がよければ、美しい日没が見えたのでしょうが、この日は曇のお天気、かすかに空がピンク色に染まりました。
味が落ちた、サービスがあまり良くないと言われていましたが、どのお料理も大変美味しく、美しく、サービスもとても心地よかったです。日本人のソムリエがいて、とても嬉しく思いました。海外で活躍している日本人に会うと嬉しくなります。
レストランからホテルまでは徒歩15分ぐらいの場所だったので、歩いて帰ることにしました。ジャンヌ・モローのように恋人の姿を求めてさまよい歩くのではなく、お腹がいっぱいで少し歩かなくてはと思ったから?いえ、いえ、夜のパリを少し歩いてみたかったからということにしておきましょう。
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