日々のこと
Merry Christmas…
素敵なイヴを。
この冬初めて会ったクリスマスローズ。クリスマスローズにしては俯いていなくて少し上を向いていました。
晩秋の風景 – 4
晩秋の風景の最後は、赤茶色に燃える水元公園。
1年に一度だけこの季節にメタセコイヤの森を見に来ますが、その日のお天気によって印象は全く違います。この赤く燃えた森は真っ青な空よりも雲の多い空が似合うように思えます。
コスモス、シュウメイギクから始まった秋。様々な木々の葉の形、色を眺めてきましたが、ここ数年、私にとっての秋はこの公園で終わります。午後に来て、西日がメタセコイヤをより一層赤く照らす様子を見て、あたりが少しずつ暗くなっていくと、もう秋は終わりだなと感じるのです。
晩秋の風景 – 3
モミジが素晴らしいと聞いていた平林寺に初めて行きました。バスに乗って電車に乗ってまたバスに乗って、ちょっとした遠足気分でした。
どこまでもどこまでも続くようなモミジの小道。平日であったこと、一番美しい時期は終わったとのことで、一瞬訪問者の波が途切れると、静まり返ったモミジの里は神秘的で、吸い込まれてしまいそう。
ずっとずっと先にも燃える秋があるのでした。
まだまだ知らない美しいところはたくさんあるのだと思いました。
晩秋の風景 – 2
春の桜、秋の紅葉の時期はどこの公園も訪れる人が通常より多くて楽しそうな声が聞こえます。桜は咲いたと聞いたらすぐに行かないといつ散ってしまうかわかりませんが、紅葉は公園にある様々な木々の色が次々と変化していくので、比較的長く眺めることが出来ます。春と秋、必ず訪れたいと思う場所の一つ、新宿御苑。
若いファミリー、友達同士、恋人たち、老夫婦と、公園にいらしている方々はみんな幸せそう。美しい紅葉と幸せな人たちを見ると幸せな気分になります。
この外国人のファミリーはとても素敵なご一家でした。以前勤めていた会社の英国人上司のファミリーを思い出しました。彼らは週末に家の近所の公園や新宿御苑に行くと、必ず日本人の人に写真を撮らせて欲しいと言われるようでした。当時まだ赤ちゃんだった男の子はきれいな色の赤毛でよけい目立ったのでしょう。上司が最初に覚えた日本語は、「かわいい赤ちゃん」だったようです。この「かわいい赤ちゃん」をイギリス英語なまりの日本語で発音するのが、なんとも言えず微笑ましくて、今でもはっきり覚えています。赤毛のかわいい赤ちゃんももうハイスクールでしょうか?
私が新宿御苑で一番好きな場所は、母と子の森です。去年は12月になってから、母と子の森に行きました。お天気の良い日で、晩秋から初冬へのキラキラとした光がモミジの葉を通してルミエールの世界でした。
晩秋の風景 – 1
12月はあっという間に過ぎてゆき、もう中旬になってしまいました。実はこの1か月ぐらい膝を痛めていて1週間は最低限の外出(犬の散歩、コンビニ、ゴミ出しなど)で、家の中を脚をひきずるように歩いていました。今は普通に歩けるようになりましたが、まだ階段を降りるのが難儀。そんな状態でしたので、今年の秋はどこへも行けないだろうと半ば諦めていましたが、なんとか回復してきて、秋に必ず行きたい場所へは行くことが出来ました。今年は急に秋が深まり、ここ数年の紅葉状況と比べると、1週間から10日ぐらい早かったように思えます。外出できるようになって、一番最初に行ったのは、東大本郷キャンパスでした。
この若いお嬢さんは3人で来ていたのですが、同じような洋服を着て、同じような帽子をかぶって、お互いを撮りっこして、かわいかったです。
少し歩くと膝の裏が怪しくなってきたので、長い時間はいませんでしたが、一か所、モミジがとてもきれいなところがありました。真っ赤ではなくて、オレンジや黄色を背景にした少し茶色っぽいモミジが古い建物に合っていました。
今日から12月
いよいよカレンダーも2016年最後の1枚、12月となりました。今年はここ数年に比べていくらか紅葉の時期が早くなっているような気がします。まだ都内の紅葉・黄葉を楽しむことが出来ますが、空を見上げると、木々の間から空がはっきりと見えるようになってきました。少し淋しさも感じますが、そんな風景も好きです。PCに保存した画像の中に、何年か前の12月に清里に行った時の画像に目がとまりました。空気は冷たかったものの、よく晴れた日で、冬の光が高原のコテージに降り注ぎ、冷たくなった身体を温めてくれるようでした。
冷たい空気の中を歩き、室内で温かいものを飲んで、心を温める、そんな冬が好きです。12月は何かと慌ただしく気ぜわしい時ですが、転んだりしないように、イライラしないように、過ごしたいと思います。
昭和記念公園の秋
昭和記念公園の秋はコスモスから始まりました。
秋の花といえばコスモスですが、何年か前にシュウメイギクという名前を覚えてから、いろいろなところで目に付くようになりました。白は清楚、ピンクは可憐。
コスモスもシュウメイギクも10月に撮ったものですが、夏の終わりから木々が色づき始める頃まで、公園に行くたびに、どの色が咲いたかな(コスモス)、まだ咲いているかな(シュウメイギク)とこの花の咲き具合を見ながら季節の移り変わりを楽しむことになります。
そして、11月。公園に入った途端に、オレンジ、黄、赤、グリーン、茶と様々な木々の色が目に入り、枯れ葉の香りが漂い、秋になった喜びを感じさせてくれます。都心より少し早く秋が訪れる昭和記念公園、私にとっての秋は昭和記念公園から始まります。
November – 森のウェディング
湖を後にして森に行きました。森では、赤、オレンジ、黄色の葉が秋の光に照らされて、きらきらと輝いていました。
森といっても、ここはホテルの敷地内の森でウェディングも行われるため、今回も美しい花嫁さんがいらっしいました。
空を見上げると、秋って素敵だなと思うのです。
November – 湖の秋
11月 – 12ヵ月の中で一番好きな月 – が流れるように過ぎて行く、、、
ノルマンディ、パリの旅の記録をつづることは記憶の旅を続けることであったので、もう一度旅に出た気分を味わいました。記憶の旅では古い時代にも行ってしまったので、今はかなり遠くから戻ってきた気分です。一方、現実の世界では、一番好きな11月が過ぎていき、今年の秋も心に留めておかなくてはと思い、少しだけ写真も撮りに行きました。
まずは、湖の秋から。
11月の湖には、まだバラが咲いていました。明け方降っていた雨のしずくが花びらに残っていました。
11月3日が今年最終日となり、来年の春までクローズしてしまうレイクガーデン。クローズ前ぎりぎりに訪れることが出来ました。この何年かで一番Ivyの色づきが良くなかったものの、このような雰囲気も好きです。
着いた時にはグレイだった空がいつの間にか青空に。
湖の下にはもう一つの世界がある、そんなことを想像してしまうように、水面に映るもう一つの世界。
この後、森に行きました。
There Is Never Any End to Paris (パリに終わりなし)
Ritz のバーにヘミングウェイがF・スコット・フィッツジェラルドに連れられて初めて来たのは1920年代後半のことで、当時フィッツジェラルドはすでに作家として有名で、このバーの常連となっていたそうです。ヘミングウェイはまだこのころは毎週このバーで飲むほどの稼ぎはなかったものの、のちにバーだけではなく、ホテルの部屋にも好きなだけ滞在することが出来るようになったとのこと。(参考:ヘミングウェイのパリ・ガイド 今村楯夫著)
ヘミングウェイには、「A Moveable Feast(移動祝祭日)」という1920年代のパリについて書かれた作品があります。この作品の扉には、
もしきみが幸運にも
青年時代にパリに住んだとすれば
きみが残りの人生をどこで過ごそうとも
パリはきみについてまわる
なぜならばパリは
移動祝祭日だからだ
―――――――ある友へ
(「移動祝祭日」福田陸太郎訳)
と書かれていて、「サン・ミシェル広場の良いカフェ」から始まり、「シェイクスピア書店」「セーヌの人々」「飢えは良い修行だった」「スコット・フィッツジェラルド」など、パリにおける修行時代のことが書かれていて、「パリに終わりなし」で終わっています。
最後の部分は、
パリには決して終わりがない。そこに住んだ人の思い出は、他のだれの思い出ともちがう。私たちは常にパリへ帰った。その私たちというのが、だれであったにせよ、また、どんなにパリが変わったにせよ、あるいは、どんなに苦労して、または、どんなに容易に、パリへもどれたにしても。パリは常にその値打ちがあった。きみがそこへ何をもって行っても、そのお返しを受けるのだった。だが、これは、私たちがとても貧乏でとても楽しかった昔のパリのことである。
(「移動祝祭日」より抜粋)
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長期にわたってノルマンディ、パリの旅の記録を書いてきましたが、とりあえずこれで終わりにします。自分自身の旅の記録として、また何人かの方がノルマンディは行ったことがないので様子を知りたいとおっしゃっていたので、何かの参考になればと思い綴ってきました。今振り返ってみると、つい先日のようにも思えますし、ずいぶん昔のことのようにも思えます。その時のシーン、会話などが鮮明に思い出されるところもあれば、あれ?どうだったのかな?とすでに忘れてしまったこともありますが、とても良い旅でした。またフランスに行く機会があったとしたら次はどこに行きたい?と聞かれたら、「ノルマンディもまた行きたいと思うし、パリ以外の地方も行きたいし、やっぱりパリはもう少し長く滞在したい」と答えるでしょう。パリには終わりがないですものね。そして、心の中では「1920年代のパリに行きたいな」なんて思うかもしれません。